
不良在庫を処分したい! 最も簡単でお得な方法を詳しく教えます!
不良在庫の処分でお困りではありませんか? せっかく仕入れても、何らかの理由で不良在庫になってしまうと、企業にとって大きなマイナスになります。損失を最小限に食い止めるためにも、できるだけ早く不良在庫を処分したいですよね。しかし、どんな方法で不良在庫を処分できるのか、どんな点に注意するべきかなど、よく分からないことも多いでしょう。
そこで今回は、不良在庫の処分について詳しく解説します。
この記事を読むことで、不良在庫を処分する方法や注意点がよく分かります。不良在庫を抱えてお悩みの方は、記事を読んでみてください。
1.不良在庫とは?
最初に、不良在庫とはどんなものか見ていきましょう。
1-1.今後販売できる見込みがないもの
不良在庫の主な例として、商品の状態が悪い、流行遅れなどの理由により今後販売できる見込みがないものなどが挙げられます。経年などの理由で販売基準を下回ってしまったり、需要が大幅に低下したりしたものは、正規品として販売できないため不良在庫となるのです。品質管理や仕入れ管理が甘いことが主な原因になります。
1-2.不良在庫になりやすいものは?
不良在庫になりやすいのは、以下のようなものです。以下のようなものを在庫に抱えている場合は、早急に処分することを考えてください。
- 急激に流行した
- 色やデザインが奇抜過ぎる
- マニア志向が強い
- 価格の割には魅力に乏しい
- 型落ち品・廃番品
2.不良在庫を抱えることの問題点
不良在庫を抱えると、さまざまな問題点があります。
2-1.商品価値が低下する
不良在庫になると商品価値が低下するのが大きな問題です。掃除や空調管理が行き届いた場所で保管しても、日にちが経過すれば、経年による劣化を避けることができません。また、流行ものが不良在庫になった場合も、市場での需要がなくなることで商品価値が大きく下がってしまいます。
2-2.保管コストがかかる
保管コストがかかるのも不良在庫を抱えるデメリットの一つです。不良在庫があると、保管スペースを確保したり管理作業に当たる人件費が必要になったりなど、何かと保管コストがふくらみます。不良在庫のためにムダなコストがかかることで、経営を圧迫することになるのです。
2-3.次の仕入れに支障が出る
不良在庫があると、次の仕入れに支障が出るのも困りごとです。通常は、在庫を売って得た代金を次の仕入れに回すことになります。しかし、仕入れたものが不良在庫になれば、仕入れのため資金繰りが苦しくなって、支障が出てしまうのです。仕入れに支障が出ると、場合によっては大きな商機を逃してしまうこともあるでしょう。
3.不良在庫を出さないようにする方法は?
不良在庫を出さないための方法を詳しく見ていきましょう。
3-1.適正な在庫量を維持する
普段から適正な在庫量を維持するように努めましょう。こまめに在庫量をチェックし、タイミングを考えて仕入れることが大切です。仕入れ業者が安くしてくれたから、個人的に好きだからなどの理由で仕入れると在庫量が過剰になります。在庫量を適正に保つためにも、突発的に仕入れるのを控えましょう。
3-2.不良在庫にならないよう意識する
普段から不良在庫にならないように、意識することも大切です。仕入れたときから、積極的に売ることを心がけていれば、不良在庫にならずに済むことが多く見られます。そのうち売れるだろうと考えているだけではいけません。不良在庫になりそうなものを早めにピックアップしてセールを企画するなどしてください。
3-3.売るタイミングを見逃さない
在庫を売るタイミングを逃さないことも重要なポイントです。特に、流行ものは商品が動く期間が短いので、短期決戦型で売りきりましょう。売り上げのピークを過ぎたと感じたら、早めにセールを行って不良在庫にならないようにしてください。流行を過ぎてしまうと、価格を下げてもまったく売れなくなってしまいます。
4.不良在庫を処分するメリット
不良在庫を処分する主なメリットを詳しく見ていきましょう。
4-1.在庫管理のコストを削減できる
不良在庫を処分すると、在庫管理のコストを削減できます。不良在庫であっても、企業の資産であることに違いありません。持ち続ける限りは、保管スペースの確保が必要です。さらに、管理するための人件費もかかります。不良在庫を処分すれば、保管スペースも人件費も不要になり、経費を削減できるのです。
4-2.次の仕入れを行うことができる
不良在庫を処分すると、次の仕入れを行えるのが大きなメリットです。季節ものや流行ものなど、タイミングを逃さずに仕入れるためには、資金が必要になります。現時点で十分な予算がなくても、不良在庫を処分したお金を仕入れに回すことが可能です。適切なタイミングで適切なものを仕入れることができれば収益も上がりやすく、経営も安定することでしょう。
4-3.節税効果が期待できる
不良在庫を処分すると節税効果が期待できます。
4-3-1.売上原価が上昇する
不良在庫をセールなどで処分した場合、期末の棚卸し資産高が減って売上原価が上昇するため、節税効果が見込めます。同じ売上高でも売上原価が高いほど利益が少なくなるので、税金を納める金額も少なく済むからです。
4-3-2.廃棄損を計上できる
不良在庫を廃棄すると、処分した年度に廃棄損を計上することができます。廃棄損は損損金な使いになるため利益と相殺でき、節税になるのです。なお、不良在庫を廃棄した場合は、廃棄業者に支払った費用も計上することができます。ただし、廃棄処した棚卸し資産のリストや明細表、廃棄業者から受領した請求書や廃棄証明書などにより、廃棄事実を証明するものが必要です。
5.不良在庫の処分方法
不良在庫の主な処分方法を詳しく解説します。
5-1.廃棄する
長期保管により品質が劣化して商品価値がなくなったものは、廃棄することになるでしょう。たとえば、消費期限切れの食品や使用期限切れの薬品類、シミや日焼けが目立つ衣類などです。販売価格を下げても売ることができない、売ることで企業イメージに大きく傷がつく恐れがあるときなどは、廃棄を検討しましょう。
5-2.在庫処分セールをする
不良在庫であっても、新品として問題なく使えるものは在庫処分セールを行うといいでしょう。たとえば、数量を多く仕入れ過ぎてしまった、仕入れるタイミングを間違えてしまったなどの理由で不良在庫になってしまったものです。顧客にとっても、商品自体に問題がなければ安く購入できるので大きなメリットになります。
5-3.不良在庫の買取専門業者に売る
不良在庫は、不良在庫の買取専門業者に売ることもできます。たとえば、以下のような場合におすすめです。
- 物量・種類が多い
- すぐにでも現金化したい
- 在庫処分セールを行う人手や時間がない
買取を希望するときは、業者に依頼して査定してもらいましょう。提示金額に納得できる場合は、不良在庫を引き渡して代金を受け取ってください。
6.不良在庫を処分する際の注意点
不良在庫を処分する際の主な注意点を詳しく見ていきましょう。
6-1.期末までに処分する
不良在庫は、期末までに処分してください。期末を越えてしまうと、資産として計上することになるからです。不良在庫の処分を業者に依頼した場合は、特に注意しましょう。期末近くに依頼すると、業者から請求書が送付されるのが遅れることがあります。期末までに費用計上できないと、不良在庫を処分したメリットがなくなるので余裕を持って手続きを進めましょう。
6-2.原価割れをしても売るべきか検討する
とにかく早く処分したい場合は、原価を無視して売値を設定することも可能です。ただし、原価を割ってまで安売りすると、今後同じようなものを通常価格で売りにくくなることがあります。一時的に売り上げが上がっても、その後の業績に悪影響を与えるのでは本末転倒です。
6-3.産業廃棄物収集運搬許可を取得済みの業者に依頼する
不良在庫として廃棄処分する場合は、産業廃棄物扱いとなり自治体回収にゴミとして出すことができないので注意しましょう。産業廃棄物の処分は、産業廃棄物収集運搬許可を取得済みの業者に依頼する必要があります。業者に依頼するときには、必ず取得済みであることを確認してから契約しましょう。
7.不良在庫の処分に関するよくある質問
最後に、不良在庫の処分に関する質問に回答します。それぞれ参考にしてください。
Q.不良在庫を仕入れ先に返品することはできる?
A.仕入れ先との契約内容によりますが、通常は不可能でしょう。不良在庫になったものは仕入れ時点より商品価値が大きく低下しているため、返品されても困るからです。
Q.何か月経過したら不良在庫になる?
A.仕入れ後、販売先の当てがない状態で数か月経過したものは、不良在庫としてカウントしてください。ただし、食品や薬品などは、消費期限が近くなったら不良在庫になります。
Q.不良在庫をなるべく高く買取してもらうコツは?
A.以下を参考にしてください。
- ホコリや汚れをキレイにクリーニングしておく
- 種類や数量をリスト化しておく
- なるべく早く買取に出す
Q.在庫処分セールで売れ残ったものはどうすればいい?
A.まずは、以下の方法を検討してみてください。
- 再度値下げして最終セールを行う
- 社内販売を行う
最終的に残ったものは、業者に買取してもらえないか検討してみるといいでしょう。
Q.業者が提示した査定金額が不当に安いのですが?
A.まずは、業者に査定理由を説明してもらいましょう。一般的に、不良在庫の買取では、その場で現金支払いを行うことを条件として安い金額を提示されがちです。説明を受けても提示金額に納得できない場合は、交渉してみるかほかの業者に改めて査定してもらうといいでしょう。
まとめ
今回は、不良在庫の処分について詳しく解説しました。不良在庫を処分するには、廃棄する、不用品回収業者に処分してもらう、買取に出すなど、さまざまな方法があります。まずは、どんなものどんな状態で在庫となっているのか調べてから、最もメリットの大きな方法で処分するといいでしょう。なお、不良在庫の処分を業者に依頼する場合は、産業廃棄物収集運搬許可を取得済みであることを確認しておく必要があるので注意してください。