エアコンの電気代を節約するには? つけっぱなしがお得って本当?

「エアコンの電気代を節約したい」という人は多いでしょう。夏場は必ずといっていいほど必要になるエアコンですが、一番気になるのは電気代だと思います。猛暑が続くと1日中エアコンをつけっぱなしにしている家も多いはずなので、少しでも電気代を節約できる方法があれば知りたいですよね。

この記事では、エアコンの電気代を節約する方法について詳しくご紹介しましょう。

  1. エアコンの電気代は高い?
  2. エアコンの電気代を節約したい!
  3. エアコンの電気代節約方法
  4. エアコンの電気代はつけっぱなしで節約できる?
  5. エアコンの電気代節約に関するよくある質問

この記事を読むことで、エアコンの電気使用量や電気代を節約するポイントがわかるはずです。ぜひ参考にしてください。

1.エアコンの電気代は高い?

まずは、エアコンの電気代がどのくらいなのか、電気使用量の割合や電気代節約の必要性などをまとめました。

1-1.エアコンの電気代はどのくらい?

「エアコンの電気代は高い」というイメージがありますが、実際にはどのくらいかかるのでしょうか。10畳用2.8kWのエアコンを例に挙げると、冷房運転の場合の消費電力は770W、暖房運転の場合は870Wです。1日8時間使用した場合の1か月の電気代として考えると、冷房の場合が4,620円、暖房の場合が5,220円となります。

1-2.ピーク時は電気代の50%を占める

エアコンは、一般家庭における年間エネルギー消費量の中でも最も大きな割合を占めるといわれています。特に、真夏のピーク時には電気代の50%以上をエアコンが占める家庭も少なくないのです。また、エアコンを使う時期と使わない時期では、1か月の電気代に3,000円近い差が出るということもわかっています。

1-3.電気代節約の必要性について

生活する上で電気は欠かすことのできないものであり、家庭にはエアコン以外にも電気を使うものがたくさんあります。もちろん、電気代のほかにも月々にかかる光熱費はいろいろあるため、節約できるものはできるだけ節約して、出費を減らす必要があるでしょう。

2.エアコンの電気代を節約したい!

エアコンの電気代を節約するにあたって、一番電気を使う瞬間やエコな運転方法などをまとめました。

2-1.室内温度を設定温度にするまでが一番電気を使う

エアコンを立ち上げてから、室内温度を設定温度に下げるまでの間に、一番電気を使います。そのため、最初から弱運転にしてしまうと温度が下がるまで時間がかかり、より電気代がかかってしまうのです。エアコン代を節約しようとして常に弱運転にしている人もいますが、逆効果だということを覚えておきましょう。

2-2.自動運転が最もエコ

最も電気代がかからないのは、設定温度を少し高めに設定し、あとは自動運転でつけっぱなしにする方法です。自動運転モードにしておくと、設定温度まで下がったあとは微弱運転や送風運転によって室内温度を維持してくれます。設定温度になるまでの時間が短いため、余分な電気代をかけずに済むのです。

2-3.除湿は冷房運転より電気代が高い?

エアコンの除湿機能には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2つがあり、再熱除湿機能を使ったときの電気代は、冷房運転よりも高くなります。再熱除湿は、室内温度を下げずに除湿だけを行う機能です。エアコンが吸い込んだ室内の空気を冷やして除湿し、その空気を再び暖めてから室内に戻すため、空気の暖め直しに電気代がかかってしまいます。反対に、弱冷房除湿の場合は冷房運転よりも電気代が安く済むため、除湿機能を使用する際は気をつける必要があるでしょう。ただし、湿気が多く肌寒い梅雨期などには、再熱除湿が大変役立ちます。そのため、気温や湿度に合わせて上手に使い分けることが必要です。

3.エアコンの電気代節約方法

エアコンの電気代を節約する方法をご紹介しましょう。

3-1.基本の節約方法とは?

電気代節約のためにできる基本的な方法には、以下のようなものがあります。

3-1-1.フィルターをこまめに掃除する

エアコンのフィルターはこまめに掃除しましょう。フィルターに汚れやホコリが詰まると、性能が低下して余分な電気代がかかるようになってしまいます。できれば2週に1回はフィルターの掃除をし、ホコリを取り除いてください。

3-1-2.室外機周りもチェック!

室外機の周りにものを置いてしまうと、効率よく外気を取り込むことができなくなり、余分な電気代がかかってしまいます。できるだけ風通しをよくするためにものを置かないようにし、さらに、直射日光に当てないよう注意しましょう。すだれなどの日よけを設置するだけでも効果的です。

3-1-3.遮熱シートや遮光カーテンを併用する

できるだけエアコンの稼働時間を減らすために、窓用の遮熱シートや遮光カーテンなどを使って熱が室内に入ってくるのを防ぐようにしましょう。冬場もこの方法で、室内の温かい熱が屋外に逃げていかないようにすることができます。

3-1-4.扇風機やサーキュレーターを併用する

エアコンをつけるときに、扇風機やサーキュレーターを使って空気の循環をよくする方法もおすすめです。室内の温度が安定しやすくなるため、無駄に設定温度を上げ下げせずに済みます。

3-2.新機種への買い替え

古いエアコンは性能が落ちていて余分な電気代がかかっている可能性があります。最近は省エネエアコンも数多く発売されているため、思いきって買い替えを検討してみてはいかがでしょうか。買い替えによって大きな節電効果が得られるはずです。

3-3.電気プランの見直し

電気プランを見直してみるのも一つの方法です。今は自分に合った電力会社のプランを自由に選ぶことができるようになったため、見直しをすることで大幅に節約できる可能性があります。

4.エアコンの電気代節約方法

エアコンの電気代を節約するためには、本当につけっぱなしの状態にしておいたほうがよいのでしょうか。実は、つけっぱなしがよいケースとそうでないケースがあります。詳しくご紹介しましょう。

4-1.つけっぱなしがよいって本当?

前述したように、エアコンは室内温度を設定温度にするまでの間に一番電気代がかかります。こまめにオン・オフをしているとその都度、設定温度になるまで電気代がかかってしまうため、つけっぱなしにしておいたほうがよいと考える人も多いでしょう。ただし、常につけっぱなしの状態がよいわけではありません。つけっぱなしにするかどうかは、状況によって変える必要があるのです。

4-2.つけっぱなしがよいケースとは?

エアコンをつけっぱなしにしたほうがよいケースには、以下のようなものがあります。

  • 出かけずに家にいる場合
  • 30分程度の短い外出の場合
  • 1日に2回以上電源をオン・オフする場合
  • 外気温と設定温度の差が大きい場合

部屋にいるのに電気代節約のためにエアコンをつけないようにするのは、熱中症の危険もあっておすすめできません。長時間外出するとき以外は、基本的につけっぱなしにしておくとよいでしょう。

4-3.つけっぱなしにすると逆効果なケースも

つけっぱなしにしておくと逆に電気代がかかってしまうケースもあります。たとえば、長時間外出する場合や電源をオン・オフする機会が1日に1回しかない場合は、24時間つけっぱなしにしておくと逆効果です。また、古い機種のエアコンは最新のものと比べて電気代が高いため、つけっぱなしにしておくと驚くような額の請求がくる可能性があるということを覚えておきましょう。

4-4.つけっぱなしによるデメリットもある

エアコンをつけっぱなしで使用することには、デメリットもあります。まず、フィルターが汚れるのが早くなるでしょう。そのため、最低でも月に1回はフィルター掃除をするか、フィルター掃除機能がついたエアコンを選ぶのがおすすめです。また、長時間続けて稼働することになるため、故障の原因になる可能性も高くなります。どちらのメリットが大きいか、よく考えてから実践してください。

5.エアコンの電気代節約に関するよくある質問

「エアコンの電気代を節約したい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。

Q.室外機の周りに雪が積もるのは、電気代が高くなる原因になるでしょうか?
A.なります。室外機に雪が吸い込まれると効率が悪くなり、余分な電気代がかかってしまうでしょう。防雪フードや防雪ネットなどをかぶせておくことをおすすめします。

Q.エアコンから出る風を循環させるためには、サーキュレーターをどこに向けて回せばよいですか?
A.部屋の角から、対角線上の天井に向けて回すとよいでしょう。

Q.エアコンをつけっぱなしにするメリットは、電気代の節約以外にどのようなものがありますか?
A.いつでも部屋の適温を保つことができる・つけたり消したりという作業が必要ない、などのメリットがあるでしょう。

Q.エアコンの買い替えを検討しているのですが、選ぶポイントを教えてください。
A.設置する場所に合った能力のもの・カタログに記載されている消費電力量が低いものを選ぶのがおすすめです。

Q.こまめにフィルターの掃除をすると、本当に電気代が安くなるのでしょうか?
A.1か月に2回掃除をすることで、年間700円程度の電気代が節約できるといわれています。

まとめ

エアコンの電気代を節約する方法について、詳しくご紹介しました。「電気代が高いのでエアコンの使用を制限している」という人も多いと思います。しかし、熱中症の心配もあるため、真夏にエアコンの使用を控えるのは危険な場合もあるでしょう。ぜひこの記事を参考にして、少しでもエアコンの電気代を安くする方法を実践してみてください。