オフィスの整理整頓は効率的に!仕事をしやすい環境にするには?

「使いにくいオフィスを整理整頓するにはどうすればよいのか?」「オフィスの正しい整理整頓方法を知りたい」という人は多いでしょう。オフィスを整理整頓することは効率的でムダのない仕事につながります。しかし、日々仕事に追われる社員に整理整頓を習慣づけることは簡単ではありません。なぜオフィスを整理整頓する必要があるのか、その重要性をすべての社員が理解し、正しい整理整頓の方法を知ることが大切です。この記事では、オフィスを整理整頓する目的や基本的な考え方・おすすめの整理整頓術などをまとめてご紹介します。

  1. オフィスを整理整頓する重要性は?
  2. オフィスを整理整頓する際の基本を紹介
  3. 今すぐできるオフィスの整理整頓方法6つ
  4. オフィスの整理整頓に関するよくある質問

この記事を読むことで、オフィスを整理整頓する際のポイントや自宅スペースとの違いなどが分かるはずです。ぜひ参考にしてください。

1.オフィスを整理整頓する重要性は?

まずは、オフィスを整理整頓する目的や重要性についてまとめました。

1-1.気持ちよく仕事ができる

オフィスを整理整頓することで、気持ちよく仕事ができるようになります。朝出社したとき、自分のデスク周りが雑然としていたらどうでしょうか。気持ちよく仕事をしようという気持ちになれませんよね。1日のうち1/3の時間を過ごすオフィスだからこそ、家と同じように整理整頓し、気持ちよく仕事に取りかかることができるようにすべきです。

1-2.ムダが省け、生産性がアップする

オフィスが整理整頓されていると「ものを探す」という作業を最小限に抑えることができます。受け取ったはずの資料や作成したはずの書類が見当たらず、デスク周りを探した経験がある人は多いでしょう。探しても見つからず、結局は作り直すことになってしまっては、時間を大幅にムダにします。オフィスを整理整頓して探しものや作り直しの時間を省くことで、生産性がアップするでしょう。

1-3.セキュリティーを確保できる

オフィスの整理整頓は、セキュリティーの確保にもつながります。外部に漏れてはいけない重要書類が、どこにあるか分からない状態では危険です。万が一、持ち出されてしまったとしても、そのことに気づくこともできません。オフィスを整理整頓しておくことで、重要書類の所在を明確にしておくこと・必要なときすぐ使えるようにしておくことが可能になるのです。

1-4.ものを共有しやすくなり、協働意識が高まる

オフィスの中には「私物」と「共有物」が混在しています。その区別を明確にすることで社員同士がものを共有しやすくなり、協働意識を高めることにもつながるのです。すべての社員が協働することで、企業組織としての能力を最大限に導くことになるでしょう。

1-5.片付いていないオフィスでは仕事に集中できない

整理整頓されていないオフィスでは、仕事に集中できません。効率的に仕事をするためには、頭の中でスケジュールを立てておく必要があるでしょう。しかし、視界が雑然としていると不要な情報まで入ってきてしまい、考えをうまくまとめることができなくなってしまうのです。

2.オフィスを整理整頓する際の基本を紹介

オフィスを整理整頓する前に、基本の考え方や正しい「整理整頓」の意味・自宅スペースとの違いなどを知っておきましょう。

2-1.「整理」と「整頓」の本当の意味を知る

「整理」と「整頓」はそれぞれ別の意味を持ち、すべての社員がその正しい意味をしっかりと理解することが大切です。社員の認識にズレがあるとオフィス全体の整理整頓はうまくいきません。

  • 整理:乱れた状態にあるものを「いるもの」と「いらないもの」に分け、「いらないもの」を捨てること
  • 整頓:「いるもの」を必要なときに必要なだけ取り出せるよう、きちんと整えること

つまり、まずはオフィス内の不要なものを処分した上で、残ったものを使いやすいように整えるのが正しい整理整頓の手順といえるでしょう。

2-2.美しさより仕事のしやすさを重視する

オフィスの整理整頓で重視すべきなのは、「美しさ」より「仕事のしやすさ」です。もちろん、美しく整理されていることは大切でしょう。しかし、美しさを重視するあまり、「必要なものがすぐ取り出しにくい」「使いにくい」ということになっては、仕事の効率は落ちてしまいます。そのため、オフィスでは何より「仕事しやすい環境に整理整頓するにはどうすればよいのか?」ということを考える必要があるのです。

2-3.業績を伸ばす「トヨタ式片付け」

オフィスを整理整頓する際の考え方として、「トヨタ式片付け」について理解しておくことをおすすめします。実際に、トヨタ式の考え方を導入したことで業績が伸びた企業は多数存在しているのです。トヨタは、オフィス内の「ムダ」を排除することを徹底しています。具体的には以下のような方法が採用されているため、参考にするとよいでしょう。

  • ものの定位置を明確にし、住所を明示する
  • ものを置く範囲を線引きして示す
  • 消耗品は定量を決め、一定量まで減ったら補充する
  • 使う場所の近くに「見える」ように置く
  • 「いつか使うもの」は期限を設けて明示する
  • 使う頻度によって置き場所を決める
  • 不要なものを捨てるための明確な判断基準を設ける

2-4.職場の環境を改善する「5S活動」

職場が抱える問題を解決し、仕事をしやすい環境を作り出すための「5S活動」を取り入れている企業も数多くあります。「5S」とは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「躾(しつけ)」をローマ字にした際の頭文字をまとめたものです。一見別物のように感じるものもありますが、「整理」と「整頓」を継続するためには「清掃」と「清潔」が必要であり、その行動を習慣化するためには「躾」が必要になります。この5つが関連し合うことで理想の職場環境を作り出すことにつながるのです。

2-5.自分1人で整理整頓できないのが自宅との違い

オフィスの整理整頓は自分1人でできないのが、自宅スペースとの大きな違いです。自宅にあるのは自分か家族の所有物だけですが、オフィスはそうではありません。勝手に処分したり移動したりできないものが多いため、片付けるには全社員が協力し合う必要があるのです。しかし、すべての社員が片付けのための時間を同時に作るのは現実的に難しいでしょう。その点も、自宅の整理整頓にはない悩みといえます。

3.今すぐできるオフィスの整理整頓方法6つ

オフィスの整理整頓方法を具体的にご紹介しましょう。

3-1.まずは不要なものを捨てるのが基本

オフィスのどこを整理整頓するにしても、まずは「不要なものを捨てる」というのが基本になります。オフィス内には、知らず知らずのうちにたまってしまったもの・捨ててよいのか分からずそのままにしてあるものも多いでしょう。そういったものを処分してものを減らすことが、整理整頓の第一歩です。

3-2.デスクの上にはパソコンと電話だけを置く

デスクの上には最小限のものだけを置くようにしましょう。業務内容にもよりますが、基本的にはパソコンと電話さえあれば問題ありません。その分、作業スペースが広く取れるため、スムーズに作業できるようになるでしょう。ボールペンや文房具・作成中の書類などは、一番上の引き出しにしまっておけば、すぐ取り出すことができ作業効率が落ちることはありません。そのほか、電卓や辞書など大きめのものは真ん中の引き出し・ファイリングした書類は一番下の引き出しというように、サイズや使用頻度ごとに収納していきましょう。

3-3.書類は「保存用」と「保管用」にしっかり分けて

書類はオフィス内でも整理整頓するのが難しいものの一つです。そのままの状態でしまっておく「保存用」と、必要なときにすぐ取り出せるようにしておく「保管用」に分けておかなければなりません。保管用の書類はデスクの引き出しにしまっておくのが効率的ですが、保存用の書類は共有の書棚やロッカー・トランクルームなどに移しましょう。保管している書類を保存用に移す期限についても、あらかじめ決めておく必要があります。

3-4.パソコンのデスクトップはフォルダーでいっぱいにしない

デスク周りはきれいに片付いていても、パソコン内はごちゃごちゃという人も意外と少なくありません。特に、デスクトップの画面上は、すっきりさせておくのがおすすめです。フォルダーやファイルが大量に並んでいると使い勝手が悪く、上司やお客様に見られたときの印象もよくありません。ファイルには日付とタイトルを入れて保存しておき、一目で見つけられるようにしましょう。古いファイルは必要がなくなったら削除するなど、定期的にパソコン内も整理整頓してください。

3-5.共有部の片付けは当番化するのもおすすめ

オフィスの共有部は誰がどう片付けたらよいのか分からなくなってしまいがちな場所です。複数の人の私物も置いてある可能性があるため、きれいに保つのが難しいでしょう。片付けを当番化する方法や、収納物を表記した入れ物を用意する方法などを取り入れ、誰もが気持ちよく使えるスペースにしてください。

3-6.私物は定期的にチェックして処分を

ロッカーや冷蔵庫などに私物を置いている人は、定期的にチェックして持ち帰るか廃棄することを習慣にしましょう。特に、飲食物はこまめに確認する必要があります。私物はほかの人が勝手に片付けられないため、自分でしっかり管理することが重要です。

4.オフィスの整理整頓に関するよくある質問

「オフィスを整理整頓したい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。

Q.オフィス内のものを処分するかどうかは、どのように判断すればよいでしょうか?
A.「今使っているもの」「いつか使うもの」「ずっと使わないもの」に仕分けし、「ずっと使わないもの」はすぐ処分してください。「いつか使うもの」は期限を設け、その期限を過ぎたら処分しましょう。

Q.デスクの引き出しがすぐごちゃごちゃになってしまいます。何かよい方法はないでしょうか?
A.市販の仕切り板やケース・空き箱などを利用し、文房具を分類して収納するのがおすすめです。見た目もすっきりし、出し入れもしやすくなります。

Q.オフィスの整理整頓を習慣化するにはどうしたらよいでしょうか?
A.1日15分ずつでよいので毎日続けてみてください。まとめて片付けようとせず、1か所ずつ無理なく進めていくのが習慣化するコツです。

Q.オフィス内の不要なものを処分したいのですが、本当に不要かどうか判断できないものはどうしたらよいでしょうか?
A.期限を決めて一時的に保管しておいてください。期限までの間、一度も必要とする場面がなければ、処分しても問題ないはずです。

Q.デスク周りのケーブルやコード類が気になります。すっきり整理するにはどうしたらよいでしょうか?
A.デスクの端をクリップで挟み、クリップの金具の間にコード類を通すとすっきりまとめられます。

まとめ

オフィスを整理整頓する重要性や基本的な考え方・具体的な方法などをまとめてご紹介しました。オフィスが雑然としていると仕事の効率も悪くなります。すっきり整理整頓されたオフィスで気持ちよく仕事をするために、ぜひこの記事を参考にしてください。