屈折計の原理や種類は?どんなものがあるの?

屈折計とは、あまり聞きなれない計器です。しかし、私たちの身の回りには屈折計を利用して作られたものがたくさんあります。また、職場で使っているという方も多いでしょう。

そこで、今回は屈折計の原理や種類をご紹介します。屈折計はできることが多いので、ほかの商品名で販売されることも珍しくありません。ですから、屈折計とは知らずに使っているものもあるのです。興味がある方やこれから屈折計を購入したいと考えている方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。

  1. 屈折計とは?
  2. 屈折計で測定できるものは?
  3. 屈折計の種類は?
  4. 屈折計の選び方は?

1.屈折計とは?

屈折計とは、光の屈折を利用した測定器全般を指します。この仕組みを利用して計測できるのが、液体の濃度や糖度です。真水をコップに入れてまっすぐな棒状のものを入れると、曲がって見えます。これが、屈折という現象です。

水の中に糖分などの異物が混入している場合、その濃度によって屈折率が変わります。「プリズム」というガラスなどでできた多面体を用いて濃度などを計りたい液体の屈折率と、プリズムの屈折率の差を測定することで、濃度や糖度、比重などを計るのです。これが、屈折計の原理になります。

ちなみに、屈折計のメモリにはブリックスという単位が使われているのです。このブリックスとは、砂糖を溶かした水溶液100グラムを屈折計で測定したときの濃度を指します。つまり、水100グラムに対し、砂糖を1グラム溶かした水溶液を屈折計で測定するとブリックス値は1%になるのです。ですから、そのほかの濃度を知りたい場合はブリックス目盛りに対する換算表が必要になります。さらに、複数の物質が混じった液体を測定すると、それらすべてが合わさったブリックス値が測定されるのです。

屈折計は、光の屈折を利用した計測器なんですね。
はい。いろいろな種類があります。

2.屈折計で測定できるものは?

この項では、屈折計で測定できるものをご紹介します。皆様が想像している以上に、いろいろな使い道があるのです。

2-1.糖度を測定する

屈折計は、糖度計という商品名で販売されていることも多いです。たとえばジュースなどを作るときに、糖度が一定でないと品質にバラツキが出ます。さらに、果物の出来を調べるためにも糖度計は大活躍するでしょう。甘い果物ほどおいしくてできがよい、ということで高値がつきやすいのです。しかし、人の舌で判断したのではバラツキも出やすいでしょう。糖度計を使用すれば、糖度を誰もが分かりやすく測定できるのです。

2-2.物質の濃度を測定できる

物質の濃度を測定できれば、何がどのくらい水の中に溶けているのかが分かります。たとえば、食品では適当に調味料を入れたらおいしいものができた、ということも少なくありません。しかし、何どのくらい入れたら同じ味になるか分からなければ、同じものを大量に作ることは不可能です。屈折計を利用すれば濃度が分かります。

ですから、調味料の配合も分かりますので同じ味の再現ができるのです。また、大量に水溶液を作った場合部分によって濃度に差が出てくることもあるでしょう。屈折計で濃度を計ることで品質を均一にすることも可能です。製品検査に使われることも多いでしょう。

2-3.製品の純度を調べることができる

屈折計を利用すれば、水溶液の中にどのくらいの異物が混じっているか調べられます。たとえば、原油から石油製品を作る場合は、不純物を取り除く必要があるのです。食用油などでも同じことを行います。このときに、本当に不純物が取り除かれたのか検査をするのに屈折計が使われているのです。この不純物検査に使う屈折計は、施光計といわれることもあります。施光計は光の波長を利用して不純物を測定する装置です。

屈折計で測定できるものには、濃度や糖度などがあるんですね。
はい。形もさまざまで簡易的なものから精密検査に適したものもあります。

3.屈折計の種類は?

この項では、屈折計の種類をご紹介します。屈折計の購入を考える際の参考にしてください。

3-1.手持ち型

主に、糖度計などで使われるタイプの屈折計です。文字どおり手で持って計ることができるので、ペン型やハンディータイプともいわれています。少量の水溶液で糖度などを計ることができるので、果物の測定や少量の水溶液の品質管理に向いているでしょう。値段も手ごろですから、果物農家などでは個人で持っている方も多いです。

3-2.アッベ型

アッベ型は、研究室などで使われている信頼性の高い屈折計です。しかし、その分操作方法は複雑ですから、使いこなすまでに時間がかかることもあるでしょう。アッベ型最大の特徴は、固体の濃度も測定できるということです。たとえば、プラスチック製品などは原材料の配分が変わるだけで、品質に大きな差が出てきます。そのため、新商品の開発には屈折計による測定が欠かせません。

3-3.プロセス(インライン)型

プロセス型屈折計は、濃度や水分%、さらに混合比などを連続して計測し続けることができます。全自動屈折計などもこのタイプになるのです。たとえば、水に別のものを継ぎ足しながら使い続けていくようなものの場合は、濃度を一定にしておかないと不調が出ます。ですから、屈折計の値を見ながら水に別のものを継ぎ足していくこともできるでしょう。とても便利なものですが、値段も高いです。また、パソコンに接続してデータを記録し続けられるものもあるでしょう。

4.屈折計の選び方は?

どうですか、屈折計にはいろいろな種類があることがお分かりいただけたと思います。これから屈折計を導入しようという方は、まず何を測定したいのかということを明確にしましょう。濃度なのか、糖度なのか、それとも物質の比重なのかによってもお勧めの屈折計は違ってきます。また、測定する場所も大切です。研究室のような場所で測定するのならば、大型なものでもかまいません。しかし、果物のように広い場所を歩き回りながら糖度などを測定したい場合は、手持ち型の方が便利でしょう。

手持ち型は一度に測定できる水溶液がごくわずか、というデメリットもあります。このような測定器ごとのメリッ。デメリットも把握しておかないと、「買ったけれども使えない」ということになるのです。さらに、高価な屈折計を購入したい場合は、中古市場にも目を向けてください。
より大量の水溶液を効率的に測定できる屈折計は、高価です。

また、屈折計は測定器ですから丁寧にあつかわれています。そのため、中古市場にも古いですが品質がよいものが出回っていることも多いでしょう。ものによっては、古いものを引き取ってもらいそのお金で新しい屈折計を買うこともできます。

屈折計は測定するものに合わせて選べばいいんですね。
はい。まず、何を測定したいか明確にしてから選びましょう。

おわりに

今回は屈折計の原理や種類をご紹介しました。特に、食品業者や薬品業者は屈折計がないと仕事にならない、というところも多いでしょう。需要が高いですので、屈折計を製造、販売しているメーカーもたくさんあります。屈折計とインターネットで検索するだけで、いろいろな商品がヒットするのです。どれを選んだらよいのか悩む方も多いでしょう。その場合は、前述したように計るものを明確にした上で、メーカーに相談するのが一番です。

また、今まで使ってきた屈折計を買い替える場合は、同じメーカーの方が使いやすい、という方も多いでしょう。さらに、高価な屈折計は中古市場も活発です。欲しいけれども予算が、という場合は中古市場に目を向けてみましょう。

不要になった屈折計は、売却することも可能です。不要になった屈折計を売ってください、と呼びかけている業者も少なくありません。