スペクトラムアナライザとは?その用途は何?使い方は?

電気信号を測る測定器はいろいろな種類があります。電気にかかわる仕事をしている方やエンジニアは、複数の測定器を使うことも珍しくないでしょう。

そこで、今回はそんな測定器のひとつ、スペクトラムアナライザの用途や使い方などをご紹介します。
測定器には似たような名前が多いため、別の測定器と混同することもあるでしょう。ですから、仕組みや用途をしっかりと把握しておいてください。これから電気関係の仕事のつくという方もぜひこの記事を読んでおきましょう。

  1. スペクトラムアナライザとは?
  2. スペクトラムアナライザの用途は?
  3. スペクトラムアナライザの使い方は?
  4. スペクトラムアナライザの価格帯は?
  5. 測定器の中古市場は?

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1.スペクトラムアナライザとは?

スペクトラムアナライザとは、高周波信号に含まれる周波数の分布を表示、解析する機械です。スペクトラムとは範囲とか連続性という意味になります。略してスペアナといわれることも多いでしょう。

ちなみに、高周波だけでなく低周波も図れますが、すべての周波数をまとめて測定できるものはありません。ですから、高周波用と低周波用のふたつのスペアナがあるのです。スペクトラムアナライザは、横軸に周波数が、縦軸を電力または電圧とする二次元のグラフが表示できます。これを使うことによって、周波数の特性が可視化したり数値化したりできるのです。

スペクトラムアナライザは、周波数を測定する機械なんですね。
はい。高周波用・低周波用があります。

2.スペクトラムアナライザの用途は?

では、スペクトラムアナライザはどのような用途があるのでしょうか? この項では、具体的にご説明していきます。

2-1.無線機などの点検

スペクトラムアナライザは、周波数の特性を調べることができます。これで、調査空間にどのような周波数の電波が飛んでいるかが分かるのです。私たちが生活している空間には、いろいろな電波が飛んでいます。携帯電話が通じるのも、テレビが映ったりラジオが聞けたりするのも電波が飛んでいるからです。

また、これだけたくさんの電波が飛んでいて、テレビやラジオが特定の電波だけ受信できるのは、周波数が異なっているため。周波数とは、波型を描きながら空中を飛んでいく電波の長さのこと。出発点から山と谷を描いてまた出発点と同じ位置に戻ってくるまでの距離が長いほど、周波数は低いということになります。

ちなみに、高周波とは短波、超短波をさすのです。ラジオの短波放送はこの短波が由来になります。スペクトラムアナライザを利用すれば、無線機がキャッチできる周波数の電波が飛んでいるのかが調べられるのです。ですから、無線機をはじめとする電波を受信する機械の点検に使われます。

2-2.無線機の不調の原因を探る

テレビが急に映らなくなったり、ラジオに急にノイズが入るようになったりしたという経験がある方は多いでしょう。このような電波を受信して使う電化製品の不調は、電波が届かなくなったり、高周波によるひずみが生まれたりしたせいです。ですから、無線機の調子が急に悪くなったときの、原因究明のために使われることも多いでしょう。

また、携帯電話の電波が入りにくかったり、Wi-Fiが届きにくかったりする場合の検査にも持ちられます。

2-3.アンテナなどを建てる調査

アンテナとは、電波をキャッチして増幅する機械です。テレビのアンテナが有名ですが、現在は携帯電話のアンテナが町中に建てられています。携帯電話がどこでも快適に使えるのは、いたるところに建てられたアンテナのおかげです。アンテナを建てる際は、より遠くまで快適に電波が届く場所を見つけることが大切。そのための調査にもスペクトラムアナライザは使われます。

また、今はたくさんの電化製品が無線で動いているのです。これから技術が進歩するにしたがって、新しい周波数を使わなければならないときが来るでしょう。そんな無線機に使える高周波の開発にもスペクトラムアナライザは使われているのです。

スペクトラムアナライザの用途は、電波の測定なんですね。
はい。無線機の調査などに使われます。

3.スペクトラムアナライザの使い方は?

一般的なスペクトラムアナライザは、小さな画面がある四角い箱です。そこに操作ボタンやダイヤル、さらに入力端子や出力端子があります。スペクトラムアナライザの原理は基本的にはヘテロダイン式のラジオと同じです。ですから、ラジオのチューニングを合わせるように中心周波数とスパン、または周波数範囲を調整する必要があります。アナログのオシロスコープ並みに調整が難しい機械もあるのです。

また、調整方法を間違えると誤ったデータを拾ってしまいます。今はデジタル式のスペクトラムアナライザもありますが、一般的なものはヘテロダイン式なので、使い方はきちんと学びましょう。企業側も、ある程度操作に慣れた人に使用させてください。説明書を読んだだけで使いこなせるものではありません。

スペクトラムアナライザはすぐに使えるものではないんですね。
はい。操作には一定の知識と経験が必要です。

4.スペクトラムアナライザの価格帯は?

スペクトラムアナライザは、非常に価格に幅がある装置です。安いものでは10万円台で購入できますが、高いものでは100万円を超えるものもあります。また、自分で組み立てるキットならば、数万円で手に入るでしょう。スペクトラムアナライザはアマチュア無線をやっている方ならば、自分で操作して電波の状態を確かめられるのです。

また、基地局などを運営している人も、保守のためにスペクトラムアナライザで調査をすることもあります。この程度ならば、安価なもので十分でしょう。企業側は、目的に応じてスペクトラムアナライザを選んでください。高価なものは高機能ですが、扱いが難しいものもあるのです。

スペクトラムアナライザは高価なんですね。
はい。高いものでは100万円以上するものもあります。

5.測定器の中古市場は?

スペクトラムアナライザだけでなく、電波の測定器は中古市場が形成されています。ですから、スペクトラムアナライザの中古品も幅広く市場に出回っているでしょう。測定器を使ったことがある方ならばお分かりいただけると思いますが、測定器は基本的に丁寧に使われます。ですから、中古品でも問題なく使えるものが多いでしょう。

また、不要になったスペクトラムアナライザは効果で引き取られるものもあります。まだ使えるものが不要になったという場合は、業者に買い取ってもらうとよいでしょう。高価な品物ほど、中古市場は活発です。新品は手が出ないけれど中古ならば、という方も少なくないでしょう。ですから、いきなり高価な新品を買わなくても、手始めに中古のスペクトラムアナライザを購入し、必要な機能が出てきたら、少しずつ高機能なものに買い替えていくとよいでしょう。

測定器は中古市場も形成されているんですね。
はい。それほど頻繁に使用しないのなら、中古で購入してもいいでしょう。

おわりに

今回はスペクトラムアナライザの用途や使用法についてご紹介しました。電波の調査をする技士の方ならば、おなじみの機械ですが一般の方はほとんど知名度がありません。しかし、家に複数の無線機があるという場合は、お互いの電波が干渉しあってうまく動かなくなることもあります。そんな場合は、スペクトラムアナライザを使えば、どのような状態で不具合が起こっているか分かるでしょう。また、工業高校の電気科や、大学の工学部などではスペクトラムアナライザの使い方を学ぶ人も多いです。特に、電子工学の分野では、スペクトラムアナライザを使う機会も少なくありません。使い方を覚えておけば、日常生活にも役立つでしょう。

家の近所を違法電波が飛んでいる疑いがあるという場合も、その周波数の特性などを調査することが可能になります。使い方を知っている場合は、調査してみるといろいろなことが分かるでしょう。