超音波厚さ計とはどんな計測器?原理や種類をご紹介します。

超音波とは、人に聞こえないほどの高い音域のことです。
この超音波の特徴を利用した非破壊検査機の一種が、超音波厚さ計。
今回は、この超音波厚さ計の原理や用途、そして種類をご紹介します。
非破壊検査とは物体を壊さずに内部の検査をすることです。
超音波厚さ計はいったいどのような検査ができるのでしょうか?
答えはこの記事を読めばわかりますよ。
超音波厚さ計の購入を考えている方は、ぜひこの記事を読んで参考にしてください。

  1. 超音波厚さ計とは?
  2. 超音波厚さ計の用途とは?
  3. 超音波厚さ計の種類とは?
  4. 超音波厚さ計で厚さを測定する方法
  5. 超音波厚さ計の選び方
  6. おわりに

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1.超音波厚さ計とは?

超音波厚さ計とは、超音波を使って物質の厚さをはかる計器のことです。
超音波とは、人の耳に聞こえないほどの高い音域のこと。
超音波に限らず、音は物質によって伝わる速度が違います。
ダイビングが趣味の方は、水中での音の伝わり方が空気中とは違うことは、よくご存じでしょう。
音が物質を伝わる速度を「音速」といいます。
ちなみに、乗り物のスピードを表すときに使われる「音速」とは、空気中で1秒間に音が伝わる速度のことです。
超音波厚さ計は、この音速を利用してものの厚さをはかります。
超音波厚さ計にはプローブ(トランスデューサー)が付いており、そこから超音波が発信されるのです。
この超音波が物質を通過し、反対面に反射して戻ってくる時間を基に、厚さを測定します。
これが、超音波厚さ計の原理です。

2.超音波厚さ計の用途とは?

超音波厚さ計は、物質の厚さをはかる計器です。
ものの厚さは一般的に定規や巻き尺などではかりますが、内部が中空になっていたり地中に大部分が埋まっていたりするなどして、物質を壊さないと正確に厚さが測定できないものもあるでしょう。
しかし、物質の中には壊して検査することができないものも少なくありません。
また、人の体のように容易に内部を調べられないものも多いです。
このように、物質を壊さず内部の状態を調べることを、非破壊検査といいます。
非破壊検査ができる代表的な測定器といえば、X線を使ったものでしょう。
レントゲンや、空港に設置している手に持つ検査機ですね。
X線も物体の内部を透過できる性質を持っています。
しかし、X線は放射線の一種なので大量に浴びると健康に悪影響が出るのです。
また、物質によってはX線を照射すると壊れてしまうものもあります。
その点、超音波は音ですから、計測したい物質に影響を与えることはありません。
また、小型化も簡単ですからどこにでも持ち歩けます。
ですから、超音波厚さ計は、いろいろなところにある壊せない物質の内部を計測する際に用いられるのです。

3.超音波厚さ計の種類とは?

では、超音波厚さ計にはどのような種類があるのでしょうか?
この項で詳しくご紹介していきます。

3-1.携帯型超音波厚さ計

一般的な超音波厚さ計です。単層の素材だけでなく、多重層のそれぞれの厚さを調べることもできます。
通常の超音波厚さ計は一振動子型探触子を使ったものが多いです。
厚さ計の種類によって、検査できる物質と検査ができにくい物質がありますので、用途に応じて選んでください。

3-2.超音波探傷器

こちらは、超音波厚さ計の原理を利用して物質の内部の傷や腐食を調べる機械です。
たとえば、水道管のように金属の内部を液体が流れ続ける物体の場合は、経年により金属が腐食して薄くなります。
超音波厚さ計で測定した結果、厚みが薄くなっているという場合は、腐食や傷による可能性が高いことも珍しくありません。
この傷や腐食の具合をさらに調べるために使われるのが、この超音波探傷器なのです。
超音波厚さ計と合わせて使うというメーカーが多いでしょう。

3-3.超音波検査機

こちらは、医療の現場で使われる機器です。こちらも超音波厚さ計と原理や仕組みは同じ。
健康診断などでエコー検査を受けたという方もいるでしょう。
超音波厚さ計は数値だけが表示されますが、医療用の超音波検査機の場合は映像で判断します。
超音波は液体や固体を伝わりやすいという特徴があるので、内臓を検査するのに適しているのですね。
主に、子宮や乳房、肝臓や腎臓、心臓などの検査に用いられます。

4.超音波厚さ計で厚さを測定する方法

この項では、超音波厚さ計で厚さを測定するやり方をご紹介します。
超音波厚さ計の使い方は難しくありませんが、いくつかの注意点があるのです。

4-1.校正が必要

超音波厚さ計で測定できるものはたくさんあります。
厚さを正確に精密に計測するためには、校正作業が必要です。
といっても難しいことはありません。
機器によっては校正データを保存して、自動的にできるものもあるでしょう。
校正機能は厚さ計の値段に比例して簡単さが増す、ということが多いです。
ですから、いろいろな素材の厚さを測定する場合は、校正機能の高いものを購入しましょう。

4-2.測定できるもの、できないものとは?

超音波厚さ計は、音のはね返る時間を測定して厚さを計測します。
ですから、超音波がはね返らないものは、測定ができないのです。
一例をあげると、測定面の反対が測定面と平行になっていない場合は、正確に測定できません。
また、物質の内部に水がたまっている場合なども、正確に測定できないのです。
ですから、数値が明らかにおかしい、またはエラーが出るという場合は機械の故障ではなく、測定できない物質である可能性も考えましょう。

4-3.PCに出力できるものもある

厚さ計には測定結果をPCに出力できるものとできないものがあります。
長期間にわたり数値を記録する必要がある場合は、測定値を記録できるものを購入するとよいでしょう。

5.超音波厚さ計の選び方

超音波厚さ計は、測定するものや精密度によっていくつかの種類があります。
また、一般的な厚さ計では測定できにくいものも測定できる「精密超音波厚さ計」もありますので、何を測定したいのかを考えてから決めましょう。
メーカーによる性能の違いはあまりありませんが、国内ではカメラで有名なオリンパス社の厚さ計を使っているところが多いです。
また、中古市場も活発ですので、大量の超音波厚さ計が必要という場合は、ぜひ中古品も視野に入れましょう。
このような計測器は丁寧にあつかわれていますので、中古品でも性能に問題のないものが多いのです。
また、不要になった厚さ計を買い取ってくれる業者もあります。

6.おわりに

いかがでしたか?今回は超音波厚さ計の原理や仕組みに付いてご紹介しました。
超音波厚さ計は、単に物質の厚みをはかるだけでなく、厚みをはかることによって金属の腐食具合や傷の付き方を推測するケースも少なくありません。
また、金属以外にもプラスチックやガラス、液体などの厚さを調べることもあります。
なお、超音波は液体や固体に伝わりやすく、気体中は伝わりにくいという特徴があるのです。
ですから、内部が中空になっているものの厚みをすべて知りたい、という場合は複数の面から調査をする必要があるでしょう。
また、厚さ計に付いている端子は消耗品です。使っているうちに精度が落ちます。
ですから、定期的に付け替えなくてはなりません。
古い超音波厚さ計を使っている場合は、危機は問題なくても、端子などの消耗品が生産を中止してしまうこともあるのです。
ですから、中古品を選ぶ場合は、消耗品がどのくらい市場に流通しているかも考えて選びましょう。