エンディングノートの書き方は? 遺言書との違いや内容をチェック!

「エンディングノートが気になるけれど、どのような内容を書けばいいのか分からない」と悩んでいる方は多いでしょう。エンディングノートは遺言書とは違い、法的な効力はありませんが、自分の意思を家族へ残すことができます。その手段としてエンディングノートにまとめることが大切です。

本記事では、エンディングノートに書き記す内容や注意点などについて解説します。

  1. エンディングノートとは?
  2. エンディングノートを書くメリットは?
  3. エンディングノートにはどんなことを書くのか?
  4. エンディングノートを書く際の注意点
  5. エンディングノートに関してよくある質問

この記事を読むことで、エンディングノートの書き方におけるポイントなどが分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

 

1.エンディングノートとは?

最初に、エンディングノートとはどのようなものなのか、遺言書との違いなど基本情報をチェックしておきましょう。

1-1.エンディングノートは終活の1つ

人生の終わりのための活動を略して終活といいますが、エンディングノートは終活の1つです。終末を迎えるにあたり、残された家族に対して自分の意思を伝えるために作るノートとなります。残された家族に対してのメッセージになるのはもちろん、今後の人生をより良いものにするために使われることもあるのです。エンディングノートに、終末医療に対する考え方・お墓のこと・財産処理などについて記載しておけば、自分がいなくなったときでも安心できます。

1-2.エンディングノートには法的効力がない

エンディングノートと遺言書の違いは、法的効力があるかないかです。遺言書に、死後の財産を誰にどのくらい分けるのか、誰に未成年の子どもの世話をしてほしいのかなどを記載する際には、厳格なルールが法的に決められています。規定どおりに文章を作成すれば、法的な効力のある遺言書になるのです。ただし、エンディングノートは自分の考えや内心を記録するだけのものなので、法的な効力はありません。よって、遺言書のように作成にあたっての法的なルールもないため、自分の好きな方法で書くことができます。

2.エンディングノートを書くメリットは?

ここでは、エンディングノートを書くメリットを解説します。

2-1.家族に自分の意思を託すことができる

エンディングノートを書く1番のメリットは、家族に自分の意思を託すことができる点でしょう。自分が急にいなくなってしまった場合、伝えいたい思いがあっても家族に伝えることはできません。けれども、しっかりと自分の意思をエンディングノートに記しておけば、家族に伝えることができます。自分自身の希望や思いを伝えることができるだけでなく、家族に対してメッセージを残すことができるのも大きなメリットです。また、エンディングノートに自分の思いを記すことで、伝えたい内容を整理することもでき、自分自身と向き合うことができるのもメリットとなります。

2-2.これまでの人生を振り返ることができる

エンディングノートを書くことで、これまで自分が歩んできた人生を振り返ることができます。財産や相続関係・延命治療のことだけでなく、自分自身のことや自分の人生について書くことができるのもエンディングノートの特徴です。遺言書にある決まりがエンディングノートにはないため、自分が書きたい内容を通して、今までどのような人生を歩んできたのか振り返ることができるでしょう。そして、そこから、自分がどのような思いを抱いているのか・これからどのような人生を歩みたいのか知ることもできます。

2-3.備忘録としても活用できる

エンディングノートは自分がいなくなったときのために用意しておくだけのものではありません。備忘録として、日ごろの生活でも大いに役立てることができます。老後になってからでは、いろいろと記憶が不明確になり、いつの間にか忘れてしまうこともあるでしょう。けれども、エンディングノートにしっかりとまとめておけば、見返したいときにすぐ思い出すことができますし、重要な内容を忘れる心配もありません。特に、自分しか知らないような情報は、しっかりとエンディングノートに記載しておいたほうがいいでしょう。

3.エンディングノートにはどんなことを書くのか?

ここでは、エンディングノートで書く内容を詳しく説明します。

3-1.基本的に自分の好きなことでOK

最初にお話しておきますが、エンディングノートは自分の好きなことを自由に書いて構いません。前述したように、遺言書とは違って何を記入すればいいのか・どのようなことを書くべきかなど決まりがないからです。日記のように書いてもいいですし、所々写真を添付するのも構いません。この機会に、自分が何を家族に伝えたいのか・この世に何を残したいのか考えながら書き込むといいでしょう。何を書けばいいのか分からない方は、残された家族にとって役に立つものを書いてあげるといいですよ。

3-2.導入部分として自分自身のことを書く

エンディングノートに記入しておいたほうがいいのは、自分自身についての基本情報です。氏名・生年月日・住所・本籍地・血液型・趣味・特技・好きな食べ物や嫌いな食べ物・持病・かかりつけの病院・家系図などを記しておきましょう。「家族が分かっていることも書くべきなのか?」と思いますが、自己紹介だと考えてください。自分のことを改めて振り返るきっかけにもなります。

3-3.財産と債務の状況

自分の持っている財産や債務の状況をエンディングノートに書きましょう。どのような財産を持っているのかしっかりと記入することで、亡くなった後の手続きが楽になります。たとえば、以下のような情報です。

  • 預貯金
  • 有価証券
  • 不動産
  • 年金
  • 生命保険の加入状況
  • クレジットカード・ポイントカード等
  • 借入金
  • 価値のある骨董品
  • 貸金庫・トランクルームの有無と場所

借金などの状況を記すことに気が引ける方もいますが、マイナスの財産も相続の対象となります。家族が困った状況にならないためにも、プラスだけでなくマイナスの財産もきちんと記すことが大切です。

3-4.契約関連や個人情報も

忘れてはいけないのが、自分が契約している内容や個人情報です。エンディングノートに記載しておきたい内容は以下のとおりとなります。

  • 携帯電話・スマートフォン
  • インターネットのプロバイダー
  • メールアドレス
  • 水道光熱費
  • 運転免許証やパスポート
  • 保険証や年金手帳

中でも、自分が使っているパソコンや携帯電話・スマホに入っている個人情報は、エンディングノートにしっかりと記しておきたい内容です。SNSのIDやパスワードも、自分が使っているものはすべて記入しておきましょう。自分がいなくなったとき、それらをどうしてほしいのか指示内容を書くことも大切です。

3-5.葬儀・埋葬の方法、延命処置など

エンディングノートには、自分の葬儀や埋葬方法・延命処置なども書くことになります。これらがあれば、家族が判断を迫られたときに、本人の意思に沿って対応することができるでしょう。故人がどのようにしてほしいのか意思を伝えておけば、家族も困ることなく判断できます。特に、以下の内容は記しておきたい項目です。

  • 介護が必要になった際の方針
  • 臓器提供の方針
  • 葬式費用の負担について
  • 終末期医療の方針
  • 葬儀・埋葬の方法
  • 遺影の有無など

4.エンディングノートを書く際の注意点

ここでは、エンディングノートを書く際の注意点をいくつか紹介します。

4-1.無理のない範囲で書けるところから始める

エンディングノートは絶対に書かなければならないものではありません。無理をして書くのではなく、自分のペースで書けるところから書き始めるのがいいとされています。また、エンディングノートは一般的なものでも30~60ページとボリュームがあるものです。最初から完ぺきを目指したり、一気に書いたりすると途中で挫折してしまう恐れがあります。だからこそ、気楽な気持ちで簡単なところから書いていくスタンスを取ることが大切です。市販のエンディングノートを使うのもいいですが、自分が必要と感じた項目だけを選んで書く方法もあります。

4-2.保管場所に気をつかう

エンディングノートを補完する場所に注意しておかなければなりません。前述したように、エンディングノートには自分の基本情報から個人情報まで、たくさんの内容が書かれています。エンディングノートを紛失してしまうと、それらの情報が流出してしまい、悪用される恐れがあるでしょう。机の上にポンと置くのではなく、カギ付きの引き出しや銀行などの貸し金庫に入れたりするのがおすすめです。また、保管場所が難しすぎて家族が見つけられなかったという状態にならないよう、家族や弁護士に保管場所を伝えておくといいでしょう。

4-3.定期的な見直しが大事!

エンディングノートは書き終わったらそこで終了ではありません。定期的に内容を直すことが大切だといわれています。そして、必要や状況に応じて、内容を書き直していかなければなりません。なぜなら、自分の思いや財産の内容などが時間の経過と共に変わることがあるからです。そのたびに、きちんと見直していかなければ、家族がエンディングノートを見たときに勘違いされてしまう恐れがあります。目安としては、2~3年に1度、エンディングノートを見直しましょう。

5.エンディングノートに関してよくある質問

エンディングノートに関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.いつごろから書き始めればいいのか?
A.いつから書き始めるかどうかは決まっていないので、自分が書きたいとき・思い立ったときに自由に書き始めてOKです。エンディングノート=中年~高齢者が書くものというイメージがありますが、20~40代に事故や病気などで終末期を迎える可能性もあります。明日何が起きるか分からないからこそ、思い立ったときに書き始めるべきといえるでしょう。

Q.ペットを飼っている人が書くべき内容は?
A.ペットと一緒に生活している人は、エンディングノートに自分がいなくなった後のペットの生活について書くことをおすすめします。誰に世話をしてほしいのか・ペットのこれからをどのようにしてほしいのかはもちろんのこと、かかりつけの病院・好きな食べ物なども記しておくといいでしょう。自分1人で決められない場合は、家族に相談しながらでもOKです。

Q.友人の連絡先なども書いたほうがいいのか?
A.エンディングノートには、自分の親族だけでなく親しい友人の連絡先も書いておいたほうがいいでしょう。死後に連絡してほしい場合は、そのことをきちんと記すことも大切です。友人の名前の横に住んでいる場所と連絡先、そして訃報を送る必要があるかどうかもしっかりと書いておきましょう。

Q.最初は何を書けばいいのか?
A.自分の基本情報を書いた後、何を書けばいいのか分からない方は、とりあえず今の気持ちを書いてみてください。できれば、内容がきれいにまとまっていたほうがいいのですが、エンディングノートはあくまで自分のためのものなので、読む側を強く意識して書く必要はありません。また、エンディングノートは後から書き直すことも可能です。書く気力がないときは無理をして書く必要はありませんよ。

Q.市販のエンディングノートはどこで買えるのか?
A.本屋や文具店・ネットショップ・100円均一ショップなどでも気軽に購入できます。また、保険会社や自治体・NPO法人の中には、エンディングノートを無料配布しているところもあるので、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。なお、インターネット上で「エンディングノート」と検索すれば、ダウンロードできるひな形も出てきます。最近では、スマホで簡単に作ることができるアプリも出てきているので、ぜひチェックしてみてください。

まとめ

エンディングノートは遺言書と違って法的なルールがありません。そのため、誰でも自由に好きなことを書くことができます。自分についてはもちろんのこと、財産や債務の状況・葬儀や終末期医療についてなど、家族に伝えたい内容を書きましょう。自分がいなくなったときのために意思を伝える代わりになりますし、自分自身がこれまで歩んできた人生を振り返ることもできます。何を書けばいいのか分からない方は、まずは自分の今の気持ちを記してみてはいかがでしょうか。