
マットレスのダニ対策でおすすめのグッズ〜予防策や退治方法も〜
「マットレスに潜んでいるダニが気になる」「ダニを退治する方法はないのか?」など、マットレスのダニ対策で悩んでいる方は多いでしょう。徹底的に退治することはできませんが、数を減らすことはできます。湿気や汚れがあるところに潜み、どんどん繁殖すると、寝ている間に刺されたり、アレルギーの原因になったりしてしまうので注意が必要です。
本記事では、マットレスのダニを退治する方法などについて解説します。
この記事を読むことで、マットレスのダニ対策や予防のポイントが分かります。悩んでいる方はぜひチェックしてください。
1.マットレスにダニが発生するのはなぜ?
最初に、マットレスにダニが発生する原因をチェックしておきましょう。
1-1.マットレスはダニの繁殖条件にぴったり
第一に、マットレスはダニの繁殖条件にぴったりな環境であることを覚えておいてください。ダニが繁殖しやすいのは、気温が20~30℃、湿度が60~80%、ホコリや人間のフケなどエサが豊富にある場所です。マットレスは寝ている間にかいた汗や人間のフケ・髪の毛、湿気がたまりやすく、そしてホコリが蓄積しやすい場所でもあります。ダニにとっては格好の住みかというわけです。
1-2.マットレスは掃除がしにくい
布団カバーやシーツはこまめに洗うことができますが、マットレスは簡単に掃除ができません。寝汗や皮脂汚れをキレイにするために洗濯すれば、ダニの栄養素がカットできます。しかし、マットレスの掃除が面倒に感じる方が多いでしょう。掃除しにくい重量や構造をしているからこそ、ダニの繁殖を防ぐことができず、繁殖してしまいます。また、ダニはベッド以外にも畳・カーペット・ソファー・布団などに潜んでいるため、そこからマットレスに移る可能性もあるのです。
1-3.寝具類は繊維が密集して隠れやすい
布団やベッド・マットレスなどの寝具類は、繊維が密集しているのでダニが身を隠す絶好の場所となっています。ダニは外敵から身を守りたい環境を好む傾向があり、生息場所としてマットレスを選ぶのです。特に、冬場は温かい寝具類に潜みやすくなるので、こまめに掃除したり、換気したりとダニ対策を徹底しておかなければなりません。
2.マットレスのダニを放置するとどうなるの?
マットレスのダニを放置すると、どのような問題が起きるのでしょうか。
2-1.人を刺すダニで肌が赤く腫れあがることも
ダニは人に健康被害を与える恐れがあります。特に、人を刺す種類のイエダニやツメダニは、直接肌に悪影響をおよぼす恐れがあるのです。ダニに刺されると蚊に刺されたときと同じように腫れあがり、1週間~数か月治らないこともあります。皮膚が弱い人や幼い子どもは、ダニの被害に遭いやすいので注意が必要です。顔を刺されてしまうと化粧もできない状態になるので、女性の場合は影響が大きく響くでしょう。
2-2.ダニの死がいやフンが喘息(ぜんそく)・鼻炎を引き起こす
人を刺さないヒョウダニも、ダニの死がいやフンによって喘息や鼻炎などアレルギーの発症を招く恐れがあります。前述したように、免疫力が低い子どもや高齢者は悪い影響を強く受けることになるでしょう。特に、殺人ダニとも呼ばれているマダニには注意が必要です。マダニはほかのダニと比べて体長が大きく、刺されると発熱や吐き気を引き起こす恐れもあります。最悪の場合、死に至るケースもあるので注意しなければなりません。
2-3.問題になっているシックスハウス症候群
ダニが繁殖すると部屋中ダニだらけになってしまい、シックスハウス症候群を引き起こす恐れがあります。シックスハウス症候群とは、建物の中や室内の空気中に含まれる物質によってさまざまな健康障害が起こる病気です。ダニの死がいのほか、カビやシロアリ駆除剤・接着剤・塗料・家具・カーテン・芳香剤・殺虫剤に含まれている化学物質も原因となります。
3.マットレスのダニを退治する方法
では、マットレスのダニを退治する方法とポイントを解説します。
3-1.熱と乾燥でダニを退治する
ダニは熱と乾燥で弱い特徴があります。乾燥しただけで活動がにぶくなり、繁殖を抑えることができるのです。また、50℃以上の熱を20~30分ほど加えることで、さらにダニの活動を抑え死滅させることができます。そのため、まずはもともとついているカバーをはずして、洗濯機で洗い乾燥させましょう。ダニ対策を施す前に、マットレスに潜んでいるダニを死滅させることが大切です。カバーをはずすことができないタイプは、布団乾燥機またはダニ退治スプレーを活用しましょう。
3-2.ダニの死がい・フン・抜け殻などを除去する
熱と乾燥でダニを死滅させた後は、マットレスに入りこんでいるダニの死がい・フン・抜け殻などを除去してください。これらはアレルギーを引き起こすアレルゲン物質となるため、掃除機を使って吸い取ります。マットレスクリーナーや布団専用の掃除機を使ったほうが、十分に吸収できるのでおすすめです。マットレスの表面やベッドのすき間・外カバーの縫い目の部分など、順番に掃除機をかけてください。
3-3.クリーニング業者や清掃業者に依頼する
自分でマットレスのダニ退治ができないときは、クリーニング業者や清掃業者に依頼するのも方法の1つです。「退治するのが面倒」「手っ取り早く除去したい」という方におすすめします。クリーニング業者や清掃業者に依頼するとお金はかかりますが、マットレスの汚れも全般的にキレイにしていくれるのでダニの栄養源をなくすことができるのです。汗染みやカビ汚れも落とすことができるでしょう。気になる費用は、マットレスのサイズによって異なります。目安の費用を以下にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
- シングル(100cm幅):8,000~12,000円
- セミダブル(120cm幅):9,000~15,000円
- ダブル(140cm幅):10,000~17,000円
- クイーン・キング(160cm幅以上):11,000~20,000円
4.マットレスのダニ予防・対策グッズを紹介
ここでは、マットレスのダニ予防とおすすめの対策グッズを紹介します。
4-1.ダニのエサを徹底的に除去する
1番のダニ予防は、ダニの発生要因を徹底的に遮断することです。前述したように、ダニはフケ・皮脂・垢(あか)など老廃物をエサにしてどんどん繁殖します。つまり、栄養源となるエサを徹底的に除去するのが効果的な予防につながるのです。シーツやマットレスのカバーを定期的に洗ったり、布団用の掃除機でキレイにしたり、できるだけエサがたまらないように工夫してください。ダニが繁殖しにくいクリーンなマットレスを目指しましょう。
4-2.マットレスの湿気を除去する
マットレスは寝汗で湿気がたまる傾向があります。湿気がたまりやすい場所はダニが繁殖しやすい環境になるため、湿気をできるだけ除去することが大切です。たとえば、寝室をこまめに換気したり、布団乾燥機を使ったりする方法があります。手軽にできる方法として注目されているのは、除湿敷きパッドです。除湿機能を持っているパッドをマットレスの下に敷くだけで、湿気を逃がすことができます。また、透湿性・伸縮性がある防ダニシーツを使うのも方法の1つです。
4-3.マットレスの手入れをこまめに行う
ダニの予防には、マットレスの手入れをこまめに行うのも効果的です。寝室の窓を開けて換気を行うのはもちろん、マットレスの表面が乾きやすいように掛け布団をめくるように心がけます。マットレスの足元に置いておけば、表面にたまった湿気を逃がすことができるでしょう。また、暑い季節はシーツを3日に1度取り替えるのも手入れの1つです。両面使用可能なマットレスなら、半年に1度はひっくり返して使う面を変えてください。さらに、ベッドパッド・敷きパッドを併用して寝汗や老廃物がマットレスに付着しないようにすることも大切なポイントです。
4-4.晴れて乾燥した日はマットレスを干す
時間があるときで大丈夫なので、定期的に干しましょう。マットレスの底面にたまった湿気を飛ばすことができます。できれば、ベッドからはずして壁に立てかけてください。たとえば、シーツを交換するついでにマットレスを持ち上げて少しの時間乾かすだけでも、ダニの繁殖を効果的に抑えることができます。干した後は、掃除機でダニの排泄物や死がいを吸い込んでください。掃除機はできるだけゆっくりと念入りにかけるのがポイントです。
4-5.布団乾燥機や専用スプレーを活用しよう
布団乾燥機・ダニがいなくなるスプレーなど、ダニ対策グッズがたくさんあります。布団の隅々にまで均一に熱を加えることができる布団乾燥機は、約60℃の熱を与えられるのでダニに死滅が可能です。ダニの駆除や予防ができるスプレーを月に1度吹きかければ、効果が1か月続き、ダニの繁殖を最小限に抑えることができるでしょう。ほかにも、ダニを寄せつけない掛け布団カバーなど寝具類を替えるのも方法の1つです。
5.マットレスのダニ対策に関してよくある質問
マットレスのダニ対策に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.ダニの生息数をゼロにすることはできるのか?
A.生息数を完全にゼロにすることはできません。ダニはどんなに掃除が行き届いている家でも必ず潜んでいるので、生息数をゼロにするのではなく、できるだけ少なくすることが大切です。数がそこまで多くなければ、健康被害をおよぼす必要はありません。ただ、健康被害がおよばないように大量発生を防ぐことに力を入れてください。
Q.天日干しやアイロンのスチームは効果的か?
A.ダニは熱と乾燥に弱いので、天日干しやアイロンのスチームで退治する方法がありますが、あまり効果は期待できません。天日干しは、ダニを退治するほど熱を与えず、逆にウレタンマットレスの場合は熱により劣化する恐れがあります。干す場合は、真夏の炎天下ではなく風とおしが良い日陰で湿気を飛ばしましょう。また、アイロンのスチームは強すぎると熱と水分によって、マットレスの詰め物素材が劣化してしまいます。
Q.ダニ駆除薬剤を使っても大丈夫か?
A.ダニを退治するために、ダニ駆除用の薬剤を使うのも方法の1つです。しかし、ダニ駆除薬剤を使用する際は、布団・マットレス対応と記載されているものを選んでください。肌に触れる寝具に化学薬品を散布することになるため、布団・マットレス用のダニ駆除薬剤を使うのがベストです。ただし、化学薬品や刺激に敏感な方は、少量からの使用を少しずつ増やしてください。なるべく負担がかからない使い方をしましょう。
Q.布団乾燥機で熱処理を行う方法は?
A.布団乾燥機で熱処理を行う方法は、100%効果があるとは限りません。熱処理されることにダニが気づかなければ意味がないため、以下の2つのポイントを踏まえてから布団乾燥機を使ってください。
- 部屋を暗くして1時間ほど待機してから布団乾燥機を使う
- 毎晩2回の処理を連日続けて行う
ダニは夜行性なので、マットレスの表面に出てくるように部屋を暗くすることがポイントです。また、1度だけではなかなか効果が出ないため、連日処理を行うのも大切なポイントとなります。実際に、3回熱処理を行った上でダニを約70%減らすことができたと報告されているのです。
Q.クリーニング業者の選び方は?
A.マットレスのクリーニングに長(た)けたクリーニング業者を選びましょう。ダニの駆除にどのような方法を使うのか、費用がいくらかかるのか分かりやすく丁寧に説明してくれる業者なら安心して依頼できます。
まとめ
マットレスは、ダニが好む湿気や皮脂・汚れなどの栄養分がたくさんあるので繁殖しやすい場所です。ダニを徹底的に退治することはできませんが、工夫しだいで数を減らし繁殖を防ぐことはできます。ダニが繁殖する条件となる湿気・温度・栄養分をカットすればいいのです。また、ダニ対策グッズが薬局やドラッグストア等で販売されているので、グッズを活用するのもポイントの1つでしょう。ダニの特徴を把握すれば、効果的な対策を施すことができます。