老後のダウンサイジングが重要な理由とは? 具体的な方法も紹介!

「老後のダウンサイジングについて真剣に検討している」という人も多いと思います。定年退職後、収入が減少したときのために、若いうちから貯金をしている人も多いでしょう。しかし、老後の現実は理想とは違い、生活のためにせっかく蓄えた資産を大幅に切り崩す必要が出てくる可能性もあります。そこで、必要になるのがダウンサイジングです。この記事では、老後のダウンサイジングが必要な理由や具体的な方法などをご紹介しましょう。

  1. 老後のダウンサイジングについて
  2. 老後のダウンサイジングはなぜ重要なのか?
  3. 老後のダウンサイジング、具体的な方法とは?
  4. 老後のダウンサイジングに関するよくある質問

この記事を読むことで、ダウンサイジングの必要性やメリット・成功のポイントなどが詳しくわかるはずです。ぜひ参考にしてください。

1.老後のダウンサイジングについて

まずは、ダウンサイジングについて詳しくご紹介しましょう。

1-1.暮らしや住まいを小さくすること

ダウンサイジングとは、暮らしや住まいを小さくすることで生活にかかる費用を抑えようとする、老後のための準備です。定年退職を迎えた後、収入は確実に減少します。収入に合わせて支出も減額させていかなければ、金銭的に苦しい老後を過ごさなければならなくなってしまうのです。そこで、小さな家への住み替えや光熱費の見直しなどによって支出を減らす、ダウンサイジングの検討をおすすめします。

1-2.定年退職後、収入が半分以下になる可能性も

定年退職後の収入がどのくらい減少するかは、各家庭によって異なります。調査の結果によると、定年退職前と比較して半分以下にまで減少する家庭も珍しくないのです。仮に60歳で定年退職をした時点で貯蓄が十分にあったとしても、退職前と同じ生活を続けていれば、65歳の年金受給開始までにほとんどの貯金を切り崩すことになりかねません。

1-3.支出を減らすダウンサイジングが注目

老後の資金が不足している場合、収入を増やすか支出を減らすかのいずれかしかありません。夫の再雇用や妻のパート勤めなどが可能な場合は、収入をある程度維持することは可能でしょう。しかし、それでも貯蓄を殖やすことは簡単ではありません。そこで、収入を増やすと同時に、支出を減らすためのダウンサイジングが注目を集めているのです。最近の傾向としては、老後のダウンサイジングに向けて、若いうちから具体的な計画を立てる人も増えてきています。

2.老後のダウンサイジングはなぜ重要なのか?

老後のダウンサイジングの重要性やメリットについてご紹介しましょう。

2-1.老後の蓄えを増やすことができる

ダウンサイジングをすることで老後の蓄えを増やせる可能性が出てくるでしょう。現実的に、定年退職後に大幅な収入アップを見込める可能性は、ほとんどありません。それどころか、年金の支給額は減少傾向にあり、社会保険料や税金の負担の増加に加え、病院代や薬代など、高齢になるほどお金に対する不安は大きくなる一方です。ダウンサイジングによって支出を減らし、老後の蓄えを少しでも増やしておくことがいかに大切なことかおわかりいただけると思います。

2-2.老後破産の心配がなくなる

ダウンサイジングには「老後破産の心配がなくなる」というメリットもあります。現在200万人以上の高齢者が、貧困により破産状態の生活を送っているのが現状です。そのほとんどの人が老後にかかる費用を把握しておらず、現役時代と同等レベルの生活を送っていたことが原因といわれています。ダウンサイジングによって暮らしや住まいを小さくすることで、こうした不安を少なくすることも可能なのです。

2-3.シンプルな老後を過ごせる

ダウンサイジングのメリットは、経済的に不安のない老後を過ごせるということだけではありません。住まいを小さくし、暮らしにかかる費用を削減することで、シンプルな老後を過ごすことが可能になるのです。不必要なものを身の回りからなくすことは、体の自由がきかなくなる高齢者にとって、豊かでシンプルな生活を送るうえで必要なことだということを覚えておきましょう。

3.老後のダウンサイジング、具体的な方法とは?

では、老後のダウンサイジングは具体的にどのように行えばよいのでしょうか。ポイントや注意点もまとめました。

3-1.自分に合ったサイズの家に住み替える

ダウンサイジングの取り組みとしてまず挙げられるのが、住み替えです。例としては、一戸建てからマンションへの住み替えや、マイホームから賃貸物件への住み替えなどが選択されることが多いでしょう。広くて管理が大変な家から、コンパクトで利便性のよい家に住み替えることは、ダウンサイジングの取り組みとして非常に効果的です。ローンの返済や家の管理にかかる費用を削減することができ、老後の生活を豊かに送ることができるようになるでしょう。

3-2.断捨離をして不要なものを捨てる

断捨離もダウンサイジングの方法の一つです。身の回りのものを減らすことで、自分の持ちものを把握できるようになります。似たようなものを買ってしまうことがなくなるだけでなく、シンプルな生活に慣れてくると「ものを増やしたくない」という意識が強くなるものです。無駄な買いものが減り、生活にかかるお金を大幅に節約できるようになるでしょう。

3-3.成功のポイントは「時間をかけてゆっくりと」

住み替えや断捨離などのダウンサイジングは、何年も時間をかけてゆっくりと計画を立て、実践していくのが成功のポイントです。心の準備ができていないまま突然実行しようとすると、後悔する結果に終わってしまう可能性が高いでしょう。早ければ40歳代ごろから、いつからどのようなダウンサイジングを実行すべきなのか計画を立てていくことをおすすめします。

3-4.貯蓄には手を付けずに住み替えを

ダウンサイジングとして住み替えを検討する人は増えてきていますが、大切なのは「老後資金として貯(た)めた貯蓄には手を付けないこと」です。現在の住まいを売って住み替えるのであれば、売却額を超えない範囲で住み替え先を購入することをおすすめします。老後資金を住み替えに使ってしまうと、安心して生活するためのお金が減り、不安が大きくなってしまうでしょう。

4.老後のダウンサイジングに関するよくある質問

「老後のダウンサイジングについて知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。

Q.老後の住み替えを検討しています。家選びのポイントを教えてください。
A.利便性のよい立地条件か、バリアフリーなど希望の設備があるか、メンテナンスが楽にできるか、防犯性が高いかなどをポイントにして家選びをしましょう。もちろん、現在の家に比べてかかる費用を抑えられるかどうかも重要です。

Q.小さな家に住み替えることにはどのようなメリットがありますか?
A.家の管理が楽になる、税金が安くなる、利便性のよい場所を選べる、生活をシンプルにできるなど、さまざまなメリットがあるでしょう。

Q.老後の住み替えにもデメリットはありますか?
A.高齢になってからの住み替えは、環境の変化や思い出の場所をなくすことへの精神的な落ち込みが心配です。老後の住み替えを検討しているのであれば、できるだけ早いうちに実行することをおすすめします。

Q.断捨離がなかなかうまくいかないのですが、どうすればよいでしょうか?
A.まずは家の中のものを「必要なもの」と「不要なもの」に仕分けし、迷ったものは保留にして一時的に保管しておいてください。時間がたってから再び考えると、冷静に判断できるはずです。

Q.断捨離をしたら大量の不用品が発生しました。どうやって捨てればよいでしょうか?
A.不用品が大量にある場合は、不用品回収業者に依頼する方法がおすすめです。分別の必要もなく家から運び出してもらえます。

まとめ

いかがでしたか? 老後のダウンサイジングについて、重要性や具体的な方法・注意点などをまとめてご紹介しました。長生きする高齢者が増えている今の時代だからこそ、自分自身の老後について不安に思うことも多いと思います。豊かな老後を送るためにダウンサイジングがいかに大切なことか、ぜひこの記事を参考にして考えてみてください。