デジタル遺品とは? 近年問題視されているデジタル遺品トラブル事例


デジタル遺品とは何か? そう疑問に思う人もいらっしゃるでしょう。パソコンやスマートフォンなどが普及している今日では、その所有者が亡くなった後、それらに保存されたデータが残ってしまうことが問題となっています。そこで、ここではデジタル遺品についての基礎知識やトラブル事例などをご紹介しましょう。デジタル遺品について知っておきたい人や、デジタル遺品に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてくださいね。

目次

  1. デジタル遺品とは
  2. デジタル遺品トラブル事例
  3. 生前整理の必要性

1.デジタル遺品とは

そもそも、デジタル遺品とは何なのでしょうか。ここでは、デジタル遺品がどのようなものか、具体的にご紹介していきます。

1-1.デジタル遺品とは何か?

今は高齢者の間でも、パソコンやスマートフォンが普及しています。そして、その機器には所有者の個人情報や写真など豊富なデータが保存されているでしょう。仮に所有者が亡くなってしまった場合、これらのデータはパソコン・スマートフォン内に残されたままとなってしまいます。こうして所有者が亡くなった後に残されてしまったデータのことを、デジタル遺品と呼ぶのです。

1-2.SDカードやUSBメモリもデジタル遺品

デジタル遺品と呼べるものはパソコンやスマートフォンだけではありません。パソコンやスマートフォンに入りきらないデータは、SDカードやUSBメモリに移して保存可能です。そのため、特に生前写真を撮るのが趣味だった人の場合、データが残ったままのSDカードやUSBメモリの確認作業に追われることも少なくありません。亡くなった人が残していった大切な思い出だからこそ、それらのデータもしっかり確認し、取っておきたいと思うことでしょう。しかし、カードやメモリがたくさんある場合、すべてのデータを確認する作業には相当な時間がかかってしまいます。そのため、デジタル遺品は遺品整理の中でもなかなか大変な作業となることが多いのです。

1-3.インターネット口座などもデジタル遺産

デジタル遺産は、上記で紹介したものの他にもあります。所有者がインターネット口座や、証券売買用の口座などを開設していた場合、これもデジタル資産になるのです。このような場合、口座にお金が残った状態になっていると相続問題などにもかかわってきてしまいます。

2.デジタル遺品トラブル事例

デジタル遺品トラブルには、さまざまなものがあります。そこで、ここでは近年深刻化しているデジタル遺品トラブルの事例をいくつかご紹介していきましょう。

2-1.ネット上の資産に気付きにくい

たとえば故人がパソコンやスマートフォンを使い、インターネットバンキングを開設していたり、証券売買を行っていたりしたとします。そのことを、家族が知っていれば問題ないでしょう。しかし、1人でネットを使いこなしている人の場合、家族には言わずに開設や売買取り引きを行っていることも少なくありません。その場合、所有者が亡くなったときに家族がインターネット上の資産に気付けず、そのままになってしまう可能性が高いのです。さらに、ネット上に資産があるということに後々気付いた場合、そのときになって相続問題が発生してしまうことにもなります。このように、デジタル遺品による相続問題もトラブルの1つなのです。

2-2.利用している有料サービスの料金問題

パソコン・スマートフォン所有者が、ネット上で有料サービスを利用していたとします。このようなネット上の有料サービスは、月々の料金を支払う方法が口座引き落としである場合が多いです。当然、サービスを解約しない限り、毎月一定の料金が引き落とされることになるため、所有者が亡くなってからもそれが続きます。残された家族が、所有者が利用していた有料サービスをすべて把握していれば問題無いでしょう。でも、なかなかすべてを把握することは難しいといえます。そのため、所有者が亡くなってからも契約したままとなって、料金が引き落とされ続けてしまうというトラブルに発展しやすいのです。

2-3.SNSやブログの乗っ取り

デジタル遺品トラブルの中でも、近年特に深刻化しているのが、SNSやブログなどの乗っ取りです。SNSやブログ、オンラインゲームなどで取得したアカウントは、その所有者が亡くなった後は残ったまま放置され続けることになります。そのため、そうして放置されたアカウントを誰かに乗っ取られ、悪用されてしまうトラブルが後を絶たないのです。このような事態に陥ると、ブログやSNS、オンラインゲームなどで故人と関係があった人たちが悪用している人によって被害を負う可能性も高くなります。

2-4.パスワード不明でパソコン・スマートフォンを開けない

パソコン・スマートフォンを愛用している人の多くは、自分の機器に入ったデータを守るために、パスワード設定をしているでしょう。このように設定されたパスワード、家族の誰かが知っていればいいですが、誰も知らなかった場合は厄介です。これでは、パソコン・スマートフォンのデジタル遺品を整理したくても、パソコン・スマートフォンの操作すらできませんね。このように、パスワードが分からないまま操作ができず、デジタル遺品の整理に困ってしまう人は多いようです。

3.生前整理の必要性

このように、デジタル遺品整理は所有者が亡くなった後、その家族にとって大きな課題となります。いざというときに頭を抱えてしまうことを防ぐためにも、生前からある程度対策をしておくことが必要不可欠と言えるでしょう。

3-1.デジタル遺品について、生前から話し合いをしておく

所有者がどんなデータを有しているのか、どんなサービスを利用しているのかなどは、本人にしか分かりません。しかし、そのままにしておいては、所有者が亡くなってしまった後の整理に行き詰まってしまいます。そこで、普段から所有者がどんなサービスを利用しているのか、どんなデータを所有しているのかなど、デジタル遺品についての話をするように心がけましょう。また、所有者がパスワードを設けている場合は、家族の誰かがそれを把握しておくようにするのがおすすめです。

3-2.所有者が亡き後、どんな処理をしてほしいか確認しておく

所有者の意思が分からないまま亡くなってしまった後では、残された家族もどのように処理すればいいのか悩んでしまうことになります。そこで、所有者自身に「自分が亡くなった後にどのように処理しておいてほしいのか」を確認しておくようにしましょう。このとき、同時に誰に処理をお願いしたいのかも確認しておくと、スムーズに整理を進めやすくなります。

まとめ

デジタル遺品の基礎知識やデジタル遺品トラブル事例などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか? それでは、今回ご紹介したことをまとめてみましょう。

  • デジタル遺品とは
  • デジタル遺品トラブル事例
  • 生前整理の必要性

以上の知識を参考にすることで、いざデジタル遺品を整理しなければならない場面に遭遇したときでもスムーズに進めていくことができるでしょう。デジタル遺品はつい、放置されやすいものですが、さまざまなデータや個人情報、資産が絡んでいるため、しっかり処理しておかなければ危険です。どうしてもパスワードが分からなかったり、処理方法が分からなかったりする場合でも、決してそのまま捨ててはいけません。その場合はハードディスクやメモリを破壊するなどして、第三者に悪用されないようにしておきましょう。